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NPO法人 サステナビリティ日本フォーラム 会長 木内 孝 NPO法人 サステナビリティ日本フォーラム 会長 木内 孝

『サステナビリティ日本フォーラム』会員の皆さま

アムステルダムのGRIの本部に私共の出先がいたら色々な事が尋ねられて便利だろうなと思ってますが、京都の出身で永年スイスで勉強していた芦田明日香さんが 最近ユトレヒト大学の大学院で勉強を続ける事になりましたのでGRIのエルンストさんに紹介しインターンとして働かせて貰ってます。以前にも短い期間雇ってもらい一回報告書を送って来ましたのでご記憶の方が居られるかも知れません。

芦田さんに尋ねたことはこの6点です。
○ Topics to cover
1.General observation of GRI head office in Amsterdam:
2.How people work.
3.What are the main issues, and topics of the conversation.
4.Are they happy or not necessarily so.
5.Your interface/relationship with them and with Ernst.
6.What you think we should do from Tokyo side.

写真を添えた返事が瞬く間に帰って来ました。オランダならではの事務所の外観、職員30人全員の写真、芦田さんご本人の写真をご覧になりながら本文をお読み下さい。と同時にお尋ねになりたいことをドンドンお寄せ下さい。私共事務局は今回の芦田報告の最後の方で触れられている幾つかのことを真摯に受け止め、一つ一つ実行して行くことが大切だと考えてます。

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新事務所
現在のオフィスは歴史を感じる伝統的かつ典型的なオランダの建物に入っていますが、引っ越し先は一般ビルを部分的に借りるので、現在のオランダらしいオフィスを恋しがる声もたくさんあがっています。オランダ特有の建築は縦長で、1階当たりの床面積が大きくなく四階に渡り事務所は散らばっています。約30名という小さな団体にも関わらす、用がある時は上に下に行ったり来たりしなければならない場合が頻繁にあります。新しい事務所はスタッフ全員が同じ階に位置することになるので、こういった無駄が解消されると思います。

事務局内は大きく5つの部門にわかれており、 私のインターンシップの配属先はMr. Sean Gilbert率いるTechnical development centerです 。この部門はGRIガイドラインの作成、セクターサプリメントやガイドラインの枠組みに関連したリサーチなどを中心に行っています。ガイドラインに沿ったレポートの分析やリサーチも行っているのもこの部署であり、またTechnical Advisory Committee (TAC)との連絡窓口でもあります。私は新しく立ち上げられた、 Content and Materiality Projectに関するリサーチの補助的仕事をしています。このプロジェクトは私が現在在籍するユトレヒト大学大学院と連携して進められているものです。今回の私の様にインターンシップを大学と連携させて行うというケースも少なくなく、GRI側も大学側の要請に合わせながら研究を行うサポートを用意しています。

Technical development centerは事務局内でも特に出張の多く、部門全員が揃ってオフィスにいるのは50%ぐらいです。 セクターサプリメント担当の2名は世界各国で開かれるワーキンググループ、ワークショップ関連の出張が多くあり、またディレクターである、 ギルバート氏はワーキンググループをリードするだけでなく、世界各国で 外部のステークホルダーとGRIの関係を保つミーティングやワークショップを数多く行っています。

Technical development center が担当するワーキンググループやTACミーティングなどのマルチステークホルダープロセスがアムステルダムの事務所内で行われることもあり、インターンシップの間にも幾度か開催されました。こういったミーティングは常に聴講することが可能で、上司からも興味が有ったり、各自の仕事に関連するトピックは参加するようにと言われ、私は2日間に渡って行われたTACのミーティング、又Content and Materiality Projectの第一回ワーキンググループを聴講しました。またこういったプロセスに欠かすことのできない準備やノート取りなども行いました。ワーキンググループの休憩時間には参加者の皆さんと交流をする機会も頂け、各業界のお話や各国のCSR動向を身近に知る機会も得る事が出来ました。大変オープンなプロセスで、マルチステークホルダープロセスを体験できる興味深い経験でした。またマルチステークホルダープロセスをホストする側の大変さ、忙しさも実際に体験することができました。事務局ではマルチステークホルダープロセスがスムーズに行われるように、日々努力が積み重ねられております。

事務局での会話にはやはりレポートに関する 事柄が大半をしめており、GRI特有の専門用語常に飛び交っています。インターンシップを始める前まではマテリアリティやプロトコルといった単語を使うことがなかったので、大きな変化です。また昼休みには他の部署の方から出張先で見てきたその地域のCSRの動向の話などを聞ける機会も有りました。個人的には日本に関する話題が多く振られ、仕事でも文化的な質問や情報の確認、 日本関連の検索などが回って来る事もあります。例えば、日本経団連CBCCのミッションがアムステルダムを訪ねた際のミーティングに同行する機会もいただきました。インターンシップの配属先が Technical development centerであるため、現在リヒトリンゲン氏と関わることはあまり多くありませんでしたが、CBCCのミッションのアムステルダム訪問をきっかけに幾度かミーティングがありました。現在は日本関連のトピックで確認が必要だった場合等に連絡を取る事が時々有ります。

個人的な感じ方も有るので、事務局の働き具合を判断するのは難しいですが、定時になれば直ぐ帰宅というような職場ではありません。私の知る限りでは事務局の方々は皆仕事を楽しんでいるという印象を受けます。スタッフの大半は修士号以上の学歴を持つ方が多く、言語も複数操る方がほとんどです。優秀な方が多いという印象を受けます。また、事務所全体を見て感じるのは、雰囲気は大変和やかであること、更にはスタッフ同士が対抗意識は有るとは思うのですが、それを感じさせる事なく協力し合っていると感じます。この数ヶ月とても働きやすい環境でした。

この数ヶ月のインターンシップを通じ、日本は経済的に大変重要な国であるだけではなく、サステナビリティレポート作成率も非常に高く、経験が豊富である企業が多いと見られていると肌で感じることができました。しかしながらGRIのマルチステークホルダープロセスを見てみると、日本からの参加企業や団体が少ないのが現状です。日本企業のサステナビリティレポートやCSRの豊富な経験であったり、日本独自のCSRレポート方法をもっと積極的にGRIテーブルに持って来ることができれば、GRIガイドラインが今後より「グローバル」なものになると思います。GRIガイドラインは「完成」したものと思われがちかもしれませんが、常に変化を遂げていく、「プロセス」であると強調されています。GRIガイドラインをレポート作成に使用するガイドラインとしてだけでなく、「ここを改善したら良い」、「この部分がわかりにくいのでもっと明確に出来ないか」もしくは「日本ではこのようなことを考慮している」ということを積極的に伝えることが出来れば、今後がGRIはより近い存在になるのではないかと思います。

芦田明日香

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